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COLUMN&INTERVIEW

どのように将来が変化したら嬉しいの?~中・高校生とマイ・SDGs実践促進事業~

愛媛県学生地球温暖化防止活動推進員の平井聡一郎です。

今回は、愛媛県の事業である「マイ・SDGs実践促進事業」にスタッフとして参加したことで、自分にとってのSDGsとは?地球温暖化・気候変動とは?について感じたことを書いてみました。

この事業は、「SDGs(持続可能な開発目標)のうち、気候変動への対処(目標13)を題材に、高校生等の学生を対象とした地球温暖化・気候変動問題に関するワークショップを開催し、環境意識の浸透を図るとともに、若者の行動力やSNS等による情報発信力を生かし、県民全体への普及を図ること」を目的としています。

つまりは、「中・高校生のような若者にSDGsや地球温暖化・気候変動を知ってもらい、SNS利用等による若い世代ならではの発信力を使って、県民全体にこのことを浸透させていこう!」ということです。

マイ・SDGs実践促進事業でやったこと

発信できる若者になってもらうために、この事業では、「カードゲーム“2030SDGs(ニイゼロサンゼロ エスディージーズ)”を実施し、『なぜSDGsが私たちの世界に必要なのか』『それがあることによってどんな変化や可能性があるのか』を体験的に理解することで、世界のつながりを知り、地球温暖化・気候変動を自分ゴトとして捉え、2030年の未来のビジョンを描く」ワークショップを実施しました。
カードゲーム「2030 SDGs」の紹介 | 一般社団法人イマココラボ (imacocollabo.or.jp)

このゲームは、SDGsの17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するものです。

ゲームは二部制となっており、最初の方は配布されたゴールカードに書かれている目標を達成するためにプロジェクトをこなしていっていました。すると、世界の状況指数を示すマグネットは、経済の項目が突出して多くなっていました。

第一部終了後、ファシリテーターから現在の世界の状況が伝えられると、ここから、参加者の動きが、クラス間で大きく異なりました。

あるクラスでは、参加者全員の状況を確認して、「社会と環境の分野が足りていないね」 「意志のカード集めている人いない?」 「お金と時間を交換してくれない?」といったように、皆の最終目的が達成されるためには、どのような行動をすればよいのか考えて行動していました。

別のクラスでは、このような動きはあったものの、参加者の中には、自分の目的を達成したことに満足して、休憩している人が少数いる横で、時間もお金も足りなくてミッションをすることができなくなって困っている人が多くいる状況になっていました。

結果として、最終目的を達成することできたチームの割合や世界の状況メーターに大きな違いが見受けられました。

参加者全員の状況を見渡し、助け合うことがよくできていたように見受けられたクラスでは最終的に8割以上のチームが目的を達成することができていました。そして、世界の状況メーターも第一部終了時では少なかった社会や環境の分野も伸びていました。

一方で、参加者内での協調が少なかったように見受けられたクラスでは、5~6割のチームしか最終目的を達成することができていませんでした。世界の状況メーターも第一部同様に、またはそれ以上に経済が突出していました。

この事業に参加して

私が高校生の時に、参加者の最終目的が達成されるために動けるのかと考えると、どうしても自己利益を尊重してしまいそうです。

自分の周りを固めて安心していくことも重要ですが、助けを求めている人はいないのか、自分は本当にやることを全部やったのかということをこのゲームを通して高校生には感じてもらいたいですし、自分も見直す必要があるなと気づきました。

さらに、今回最後に作り上げた世界の状況メーターと現在の世界状況、そして今後変化していく世界情勢に目を向け、実際に比較してみて、「このままでいいの?」「ちょっと待った!!」と今回の参加者と同じ年代のグレタさんのように世界に発信していくような高校生が現れてくれたらこの事業の価値を最大化してくれるのではないかなと思っています。

小さな発信として、まずは家族に、そしてSNSを使った大きな発信のきっかけになってほしいです。

私にとってのSDGsはこの事業を通じて多少なりとも変化しました。

今までの考えは、環境分野中心であり、地球温暖化・気候変動のみに目を向けていました。しかし、SDGsはそれだけではないのはもちろんのことで、他の経済と社会の分野にも今まで以上に、目を向ける必要があります。私は、その分野への理解や経験がまだ浅いことが今回の事業を通して感じることができました。

さらに、ゲームの中では経済を回すために環境を破壊すること、人材を雇用することのように、この3項目はそれぞれ単体で存在しているのではなく、複雑に絡み合って存在していることも再度気づかされました。

実際、この新型コロナウイルスの状況下では、日本国内で失業者8万人以上にものぼり、自殺者も去年の7月以降5か月連続で増加しています。

このように社会への悪影響はありますが、環境分野でいうと、二酸化炭素の排出量が第二次世界大戦後最も減少したという良い影響も存在しています。1つの事項から派生するメリット・デメリットを知り、拡散・行動していくことが自分自身にも、そして将来を担う高校生にも求められることかなと思います。

人の言いなりになるのではなく、自分の意志、思いで自分の道を、人生を一歩ずつ進んでいけるような人になりたいですし、今回授業を一緒にした高校生にもなってほしいです。

【マイ・SDGs実践促進事業実施校】

2020/6/18、19  西条市立東予東中学校
2020/9/8       愛媛県立北条高等学校
2020/9/25     愛媛県立土居高等学校
2020/10/28、30  愛媛県立西条高等学校
2020/12/8     愛媛県立宇和島水産高等学校

この記事を書いた人

ECCCA

愛媛県地球温暖化防止活動推進センター 愛媛県における温暖化防止活動をサポートし、実践活動、情報提供やコーディネートを行っています。