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COLUMN&INTERVIEW

SDGs連載【第1回】SDGsって何?愛媛での取り組みや私たちができること

近年、よく耳にする言葉「SDGs(エスディージーズ)」。この意味、ご存知ですか?
今回は、このSDGsについてお伝えする連載の【第1回】。愛媛大学SDGs推進室・副室長である小林修先生に、詳しくお話をお聞きしてきました!SDGsの意味や、愛媛県内の取り組み、そして私たち個人ができることまで詳しくご紹介します。

この記事で分かること

  • SDGsとは?
  • 小林先生(愛媛大学)の取り組み
  • 行政の取り組み
  • 県内企業の取り組み
  • 私たち個人ができること

小林先生のプロフィール

小林 修(おさむ)先生
愛媛大学SDGs推進室・副室長

昭和42年千葉県生まれ。4歳からの6年間をニューヨークで過ごす。高等学校卒業後、浪人生活を経て、北海道大学に進学。「ヒグマ研究グループ」に在籍し、ヒグマの保護管理に携わる。農学部林産学科に進学後は、樹木の年輪を解析することで、大気汚染や気候変動について紐解く研究をスタート。平成9年北海道大学大学院農学研究科博士課程林産学専攻を修了(博士(農学))、同年9月に愛媛大学農学部附属演習林助手。平成17年愛媛大学農学部講師(森林教育学)。平成21年愛媛大学国際連携推進機構・准教授。平成31年4月から、同機構アジア・アフリカ交流センター・センター長。

SDGsって何ですか?

SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」という意味の言葉で、通称「グローバル・ゴールズ」とも呼ばれます。2015年の国連サミットで採択されたもので、2030年までに「持続可能でよりよい世界を目指す」ための国際目標に設定されています。

具体的には、地球環境を守り、貧困や差別を無くし、誰一人取り残さない平和と豊かさのある社会を目指す行動を世界に呼びかけるもので、17の目標で構成されています。例えば、気候変動・経済的不平等・持続可能な消費…などの分野が優先課題とされています。

子どもたちにも分かりやすいように作られた動画やホームページもありますので、ぜひ一度見てみてください。

【参考】SDGsとは?(アニメでわかるSDGs)/SDGジャーナル
【参考】SDGsとは/東京書籍

小林先生は、どのような取り組みをされていますか?

まず1つ目に、「SDGsの達成に貢献できる、グローカルな視野を持つために必要な知識と手法」について学ぶカリキュラム「SDGs-グローカル未来創成入門」を担当しています。この授業では、座学だけでなくグループワークを主体的に展開しています。受講生は、SDGsに関するイベントの参加者に「SDGsの意味」や「それを達成するためには、この部分に変化が必要」などのアドバイスを行うなどの実体験を通して、その考え方を身につけます。

2つ目に、愛媛大学SDGs推進室を通じて、企業や自治体からのSDGsに関する問い合わせや要望に対応しています。今後は、この取り組みを全学的に展開する予定です。

【参考】愛媛大学SDGsシンポジウム「愛媛大学発!オールえひめで拓く未来」/愛媛大学SDGs推進室

行政としては、どのような取り組みがありますか?

今年、松山市が「松山市SDGs推進協議会」を立ち上げました。これは、行政・大学・民間企業・NPO法人などが連携し、SDGsの考え方に賛同する会員同士の交流をはかったり、SDGsの達成に向けた取り組みを推進したりするもので、最終的に地方創生に繋げる狙いがあります。
【出典】松山市SDGs推進協議会/松山市公式ホームページ

愛媛県で、既に取り組んでいる企業はありますか?

愛媛銀行では商品として「SDGs私募債※」の取り扱いを始めています。SDGsの趣旨に賛同し、その目標達成に貢献したいと考える企業を対象とするもので、銀行側は発行手数料の一部をSDGsの取り組みを行う団体へ寄付します。これにより、融資する側・される側が力を合わせて地域のSDGsの取り組みの底上げをするという仕組みです。同様の商品は、伊予銀行でも発行されています。
企業が、自社の本業をもってSDGsに取り組む事で、世の中の課題を解決するような新しい商品の開発や市場の開拓に繋がります。そうして企業が発展する事によって、持続可能性のある社会が開けます。SDGsの推進は、積極的に経済界を巻き込んで行くことがポイントです。

※私募債(しぼさい)…公募債(広く一般に募集される社債)とは異なり、一般的に金融機関その他特定少数の投資家(50名未満)に引受を依頼し、債券を発行するもの(りそな銀行HPより引用)
【参考】ひめぎん寄付型私募債「SDGs私募債」の取扱い開始について/愛媛銀行

私たち個人では、何ができますか?

「消費者」の立場としてできることはあります。例えば、「どの会社の、どのような商品を買うか」という選択もその一つ。その商品を作っている会社が、SDGsに即した活動を行っているか。SDGsのゴールに照らし合わせた時、その商品は適応しているのか。ものを買う時に、そこを見極めて購入することを個人が意識すれば、企業の意識や商品が変わり、社会全体のSDGsの取り組みが活性化されます。一人ひとりが連携して、「いい消費」を心がけることが大切です。

いかがでしたか?SDGsは「国際目標」であり、正直以前は「自分ごと」として捉えていませんでした。しかし今回のお話を聞いて、個人でも「いい消費」をする事で、SDGsに関われるという事が実感できました!
次回以降も、SDGsについての連載は続きます。お楽しみに!

この記事を書いた人

三神 早耶(みかみ・さや)

愛媛県松山市在住。大学卒業後、広告代理店の営業や進行管理などを経て、2016年からフリーライターに。ビジネスメディアや、地元経済誌、企業のWebサイト等において、取材や記事の執筆をしています。私生活では2児の母。趣味はキャンプと仕事。

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