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COLUMN&INTERVIEW

みつろうエコラップから広がる世界

キッチンから始める小さな脱プラライフ

世界が脱プラスチックに向けて動き始めた中で、日本でもレジ袋の有料化でマイバックを持ち歩く人が増えたように感じています。そして家庭に目を向けると、私たちがキッチンで毎日のように使っているプラスチック製品の一つに、食品用ラップフィルムがあります。

忙しい毎日の中でとても便利ですが、私も含め、ほとんどの方が使い捨てているのではないかと思うのです。薄くて汚れやすいラップはリサイクルもできません。

日本は、一人当たりのプラスチックの排出量が、実はアメリカに次いで世界第二位という余り嬉しくないデータもあります。

プラスチックを取り巻く国内外の状況 環境省

こうした問題について考えるきっかけの一つとして、今回は、自然素材で繰り返し洗って使うことができ、見た目も可愛い「みつろうラップ」と地球環境について、詳しい作り方も合わせてご紹介します。

自然素材のみつろうラップ

みつろうラップは、木綿の布にみつろうを染み込ませたもので、みつろうとは、ミツバチが巣を作るために分泌した天然のワックスです。

私にとってみつろうは、アロマテラピーのレッスンや日常で、リップクリームやアロマの軟膏を手作りして使っているので、とても身近な存在です。

みつろうラップの存在は以前から気になりつつも、自分で作るまでには至っていませんでした。家では通常のラップと、洗って繰り返し使えるプラスチック製の蓋を併用しているので、何となくタイミングもなく、作り方も面倒ではないかな、と思っていました。

この夏、愛媛県地球温暖化防止活動推進センターが行っているECCCA(えっか)体験型環境講座でみつろうラップを作るというので参加したところ、作り方がとても簡単だったことに驚き、その後自宅でも娘と一緒に作り、使っています。

みつろうラップのメリット

繰り返し使える(半年~1年位)。普段は水洗い。汚れが付いたら軽く洗剤で洗えます。

適度な通気性がある。おにぎり、野菜、パンも包めます。

100%天然素材。使った後は、焼却しても、埋めても空気や土壌を汚染しません。

みつろうラップを作ってみよう

《用意するもの》

20~25センチ角の木綿の布、

ミツロウ (粒状のものが扱いやすい)

ホホバオイル、又はココナッツオイル(なくてもよい)

クッキングペーパー

新聞紙

アイロン

みつろうはリップクリームや口紅の原料になるので、アロマテラピーのお店で購入できますが、気になる方は食品添加物グレードのみつろうや市販のみつろうラップキットの利用をお勧めします。

《作り方》

①新聞紙の上に、布よりも大きめに切ったクッキングシート、布の順に乗せる。

②みつろうをパラパラとまく。

③オイルをごく少量をまんべんなくたらす(8~10箇所位)。

④上からもう一枚、クッキングシートを乗せる。

⑤中温に熱したアイロンをあてるとみつろうが溶け、布に染み込む。

⑥様子を見ながら、染みていない場所に1粒ずつみつろうを追加し、全体に染み込ませる。

⑦冷めたら完成

*布は、厚すぎないものを選んだ方が包みやすいです。

*みつろうのみで作ると硬め、オイルを加えると柔らかめに仕上がります。

*できたてのみつろうラップは、少しみつろうの匂いがしますが、使ううちに段々と気にならなくなります。

使ってみました

でき上がったみつろうラップは少し硬いと感じたので、包みながら手で温めるようにすると扱いやすくなりました。

使いかけの玉ねぎを包んでみました。通常のラップと変わりなく使えます。

お漬物のお椀を包みました。端まで密着はしませんが、冷蔵庫に匂いが漏れることもないので、このまま使っています。気になる方は輪ゴムや紐をかけるといいですね。

おにぎり。

適度にしっとりしていて、時間がたってもパサつきません。布の柄を変えてカラフルにすれば、もっと楽しく使えそうです。

使った後はさっと水洗いをし、直射日光を避けて吊るしておけばすぐに乾きます。

私は大きさを変えて数枚用意し、通常のラップと併用しながら使っています。

みつろうラップを使う時の注意点

*お湯や電子レンジは、みつろうが溶けてしまうので使えません。生の肉、魚、酸の強い食材もおすすめしません。

*1歳未満の乳幼児の食べ物への使用は控えたほうが良いようです。これは蜂蜜と同じく、ボツリヌス症の予防のためです。

みつろうから考える私たちの未来

みつろうや蜂蜜以外にも、ミツバチは私たちの暮らしを根本から支えてくれています。近年、世界中でミツバチが大量死し、全体数も減っているという報告がありますが、もしミツバチがいなくなると私たちは生きていけません。植物の受粉ができず植物が育たなくなり、食料がなくなってしまうからです。

大量死の原因には様々な説があり特定はされていないそうですが、地球温暖化による環境変化、ウイルスにかかったダニ類によるもの、農薬など様々な要因が考えられています。またEUを中心に、原因の一つとして考えられているネオニコチノイド系農薬の使用を禁止する、といった動きもあります。

みつろうラップのように、暮らしの中に自然のものを取り入れて少しだけ手をかけることで、キッチンでの単なる作業も地球環境につながっていると感じられ、気持ちが豊かになります。みなさんも機会があれば、みつろうラップを暮らしに取り入れてみませんか?私も家族や友人との楽しい会話の中に、さりげなく環境についての話題が入るような暮らし方をこれからもしていこうと思います。

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この記事を書いた人

児玉 三由(こだま・みゆき)

Act Kie(アクトキエ)代表。アロマ空間プロデューサー。講師。アロマセラピスト。 家族の健康管理に20年以上アロマテラピーを利用してきた経験をいかし、2015年に起業。間伐材を利用した日本産、特に愛媛産の森林のアロマの普及に力を入れている。愛媛産の森と柑橘精油を使ったフレグランスアロマ「Kie(キエ)」開発。香りを通して自然と繋がり、人も地球も健やかになる暮らし方を提案中。 (公社)日本アロマ環境協会資格認定スクール運営。 https://himawari-aroma.com/ https://www.instagram.com/act_kie